正月の花材・松
正月の縁起物として、また、日本人になじみ深い花材として松が上げられます。
しかし、松と一口に言っても種類が豊富であり、若松、根引松、三光松(さんこうまつ)、大王松(だいおうしょう)、カラゲ松、五葉松、赤松など、市場に流通する代表的な松を取ってみても、多くのものがあります。
ここでは、生け込みの画像を交えながら、松の一部をご紹介したいと思います。
正月の花材・松
若松(わかまつ)
代表的な松として、上記画像の若松があります。若松は黒松の徒長苗です。若松は1等から3等までの等級がありますが、等級区分は品質ではなく、太さや長さとなります。

生け込みでは1等や2等の若松を使いますが、アレンジでは1等や2等は太すぎますので、3等の細めのものを多く使います。3等より更に細くて短い若松はカラゲ松と言います。こちらもアレンジ等に使います。
ちなみに上の画像の若松は2等のもの。2等といえども、スタンド花に使うには十分の太さと長さです。
黒松(くろまつ)
下の画像は黒松です。この黒松は若松が成長したものです。若松と大分違う形ですが、同じ品種です。しかし、生け込みに使うとまた違った雰囲気になりますね。

大王松(だいおうしょう)
続いて大王松(だいおうしょう)。こちらは葉っぱのボリュームがあります。幹が非常に太いため、アレンジには不適です。主に生け込み用に使われます。

大王松は、松類の中では世界一長い葉を持つ、北アメリカを原産とする松です。巨木になり、松ぼっくりも巨大なものになります。
まさしく松の大王です。

こちらも大王松。中央部分に入れてみました。


こちらは奥が三光松。手前が大王松。
三光松(さんこうまつ)
三光松が分かりづらいので後ろから撮影。三光松は、葉がポッ、ポッと締まった形でまとまって出ています。幹の長さや太さは色々なものが流通していますので、生け込みからアレンジまで幅広く使われます。


松はまだまだ種類があり、ご紹介したものはほんの一部です。当店も多くの種類の松を年末に取り扱っております。単品販売も致しますので、ご入用の際には、お気軽にお申し付け下さい。
この記事を書いた人

- 代表取締役社長
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こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。
2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。
私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。
皆さんが私の記事を通じて、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。
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