(Q&A)花はどのぐらい持ちますか?

 お客様からよく「花はどのぐらい持ちますか?」とご質問を受けます。ここでは、花の日持ちに関して述べたいと思います。

大まかに言うと

 花の日持ちは種類毎にも違いますが、大まかに言うと「(切り花収穫後の)温度×時間」で決まります。

 夏と冬では花の日持ちが違うのは、この「温度×時間」の積算値が違うため。当然ながら外気温30℃を超えるような暑い日が続く場合と、0度を下回るような真冬の場合では日持ちが大幅に変わります。

 外気温30℃を超えるような猛暑日が続く場合は経験則から言うと5日ほど。真冬の場合は10日~2週間が日持ちの目安となります。もちろん、花材によって、または生産者によって日持ちが違いますが、一般的な「洋花」に関しては上記が目安となります。

生産者による違いも

 もちろん、花によっても日持ちが全く違いますので、平均的には一週間以上は持つとはいえ、一概に全ての花が同じかというとそうでもありません。

 花の種類によっても違いますが、生産者によっても日持ちが全く違います。同じ花でも生産者によって違うというのは、栽培方法等に違いが見られるため。

沖縄のトルコキキョウの場合は

 例えば沖縄県の嘉数さんのトルコキキョウ。通常は生長期に水を多めに吸わせます。嘉数さんの場合は最初の種をまく段階ではたっぷりと水を与えますが、生長期にあえて水を与えません。そのため、地面がひび割れるほどの状態となりますが、トルコキキョウも水を吸おうと地面深くまで根を張り、しっかりとした茎の太いトルコキキョウに生長します。

 よって、太くてしっかりとした、日持ちのするトルコキキョウとなります。

齋藤さんのトルコキキョウの場合は

 福島県郡山市の齋藤さんのトルコキキョウの場合、通常なら春期に暖房も使いながら3~4か月で生長させ、収穫するところを、冬の11月に定植し、暖房もかけないでじっくりと育てます。7月~8月頃に収穫しますが、通常の倍の生育期間を持たせるため、茎が太くてしっかりとしたトルコキキョウとなります。茎が太い分、日持ちも十分なトルコキキョウに生長します。

二本松の武藤さんのスプレー菊の場合は

 通常のスプレー菊の栽培では、たっぷりと水と肥料を与え、コストをかけながら生長させます。二本松の武藤さんの場合は、その逆の栽培方法を試みています。つまり、あえて最低限しか水を与えず、肥料も少なめにします。山土の土壌の中で非常にストレスを与えて生長させるため、軸は細いですが日持ちのするしっかりとしたスプレー菊に生長します。

 武藤さんと同じ様な栽培方法を試みている生産者はまずいませんが、その品質の高さにより、全国の市場で高評価を得ています。もちろん日持ちも通常のスプレー菊よりも遙かに長いです。

愛知県JAひまわりバラ部会のバラの場合は

 通常のバラの生産では、ビニールハウス内で土耕を行っての栽培となります。土耕のメリットは経費が安い点が上げられますが、デメリットとして病気に弱い点等が上げられます。

 愛知県JAひまわりバラ部会では大規模な施設に加え、水耕栽培を導入しており、培養液によるバラの生産を行っています。

 水耕栽培と土耕栽培ではかかる経費も違うため、もちろん仕入れの段階でも大幅に愛知県JAひまわりバラ部会のバラの方が価格が高いですが、やはり日持ちが違います。このように、製造設備の違いによっても日持ちが変わります。

まとめ

 もちろん花屋の側でも仕入れの段階で適正な量を仕入れるなどの工夫も必要ですが、大まかに言うと前述のように「(切り花収穫後の)温度×時間」の積算値が花の日持ちとなります。

 単純に言えば約1週間。ただ、ダリアのように元々花持ちが悪い特性のものもあれば、2週間以上、条件が揃えば4週間ぐらい持つ大菊などもあります。

 それ以上に生産者により生産方法が全く違うため、仕入れる側としての花屋の「目利き」も必要になってきます。フラワーショップ アリスでは、以前から全国の生産者の圃場に直接伺い、その一部を「産地との連携」「産地との連携②」にまとめていますが、こういった体験も「目利き」に十分生かしています。

 なるべく長く持ってもらった方がお客様にとって非常にメリットがありますので、これからも「持つ花」を提供できるよう、全国を飛び回りながら、いい生産者のいい商品を提供していきたいと考えています。