秋の花材「パンパスグラス」

 秋の花材「パンパスグラス」を入れた生け込みを行いました。パンパスグラスとは、イネ科シロガネヨシ属の多年生植物で、別名「シロガネヨシ」とも呼ばれます。ススキに似た穂ですが、ボリューム感があり見栄えがするので、晩夏から秋になると生花市場にもたくさん入荷してきます。

秋の花材「パンパスグラス」

「パンパスグラス」を使った生け込み

 パンパスグラスはドライフラワーとしても人気がありますが、今回はドライフラワーではない「生」の状態での利用です。

 下の写真、中央上部のススキに似た大きな穂がパンパスグラスとなります。このパンパスグラスは静岡県産のものですが、当地福島県では残念ながら種を蒔いて育てることができません。

 理由は耐寒性が無いため。もちろんハウス内で防寒すれば育てることは可能ですが、基本的に露地栽培での流通となっており、ハウス内で育てている生産者は皆無だと思われます。

 今回の生け込みでは、パンパスグラスの他に縞ススキ・染め雪柳・行李柳・ピンクのリンドウ等も使用しながら、秋らしい生け込みを行いました。

「パンパスグラス」を使ったアレンジメント

 続いてパンパスグラスを使ったフラワーアレンジメント。こちらの商品は税込11000円のものとなります。今回は高さを出すためにパンパスグラスを使用してみましたが、秋特有の花材ですので、「秋らしい」アレンジとなっています。

 今回のパンパスグラスは「穂」が出ている状態で入荷しましたが、通常はこの「穂」を自分で剥いて出す必要があるため、非常に手間がかかります。

秋の花材いろいろ

 秋は花材が豊富で、パンパスグラスの他にも実物を中心にたくさんの花材が出てきます。例えば「唐辛子・鷹の爪」や「フォックスフェイス」、「ファーガス」etc・・・。

 フォックスフェイスは10月頃~11月頃、ファーガスも同じ10月以降の入荷となります。ちなみにこの枯れ葉のように見えるファーガスは、プリザーブド処理したブナの葉で一年以上色が抜けない高級品です。

 ファーガスやフォックスフェイスについて記載した記事も宜しければご覧下さい。
 一年で一番花材が豊富な秋、ご自宅にも少しばかり、秋の花材を入れて花を飾ってみませんか?

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長
 こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
 福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。

 2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
 そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。

 私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。

 皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。

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