三光松とアマリリスを主体に~色を繋ぐアレンジ~

 正月用のアレンジとして、長方形の器に三光松とアマリリス(レッドライオン)を生けてみました。

 色彩の組み合わせでは、「色を繋ぐ」ことが大切になってきます。
 花を使った「色を繋ぐ」とは、例えば真っ赤のアマリリスを例にとっても、よく見るとアマリリスには花粉の黄色など、違う色も見られます。

 花材に部分的に備わった色と同じ色合いの花材を別の位置に配置することで、流れてきた視線を受け止めるブレーキの役目等を持たせることができます。

 本記事では、「アマリリスの特性」と「色を繋ぐアレンジ」の2段階構成となっております。合わせてご覧頂ければ幸いです。

三光松とアマリリスを主体に~色を繋ぐアレンジ~

アマリリスの特性

 アマリリスは花に負けないぐらい太い茎を持ちますが、中が大きな空洞のため、取り扱いに気を付けないと簡単に折れてしまいます。

 生花の小原流では、アマリリスを取り扱う際に、中の空洞に藁(ワラ)を詰め込んで折れないようにして生けています。

 花屋では当然ながら剣山ではなくオアシスを利用していますが、アマリリスはオアシスへ安易に挿すだけでも折れる可能性が高い花材です。そこで、アマリリスを挿す位置に事前に空洞を開け、そこにアマリリスを挿すようにしています。

 非常に取り扱いに気を遣うアマリリスですが、その存在感は格別です。品種改良でいろいろな色が出ていますが、切り花で代表的なアマリリスがこのレッドライオンという真っ赤な色の品種です。

色を繋ぐアレンジ

 色彩の組み合わせでは、色を繋ぐことが大事であり、全く関連がない色をゴチャゴチャと入れてしまうと、単純にうるさい色の集合体となってしまいます。

 アマリリスを主役(画像1の赤枠)に決めると、それが起点となり、隣にあるカラーやオンシジュームに視点が移ります。その際、視認性が高いアマリリスから色を繋いで行くことがアレンジを作る上では大事になってきます 。

赤から黄色へ色を繋ぐ

 アマリリス(レッドライオン)は花が赤ですが、花粉は黄色です。今回はその花粉の黄色とカラー、オンシジューム、ディスバットマムの黄色を繋いでみました。

 下の写真を見ると、アマリリスの花粉からオンシジューム~ディスバットマム~カラーへと黄色が繋がっていますが、流れてきた視線を受け止めるブレーキの役目としてカラーを配置しました(画像1の青矢印参照)。

 このカラーの黄色が、見た人の視線を外に逃がさないようにし、再度、アマリリスに視線を戻す役目をしています。

類似色と補色を入れて

 アマリリスの花の赤は、千両の実の赤へと繋がっています。しかし、全体で見た時に、原色の黄色と赤だけでアレンジを構成すると色がきつくなってしまいます。そこで、淡いピンクのデンファレとヒペリカムを入れることにより、全体の色合いを柔らかい感じに仕上げました。

 更に黄色の補色関係にある紫トルコキキョウをポイントとして入れることで、互いの色を引き立て合う相乗効果も持たせました。ちなみに、赤の補色関係はグリーンですが、既に三光松や千両の葉で、お互いの色を引き立たせています。

 アレンジを構成する際、花を色として捉え、その色をアレンジのどこに配置すればいいのか・・・そんな視点からアレンジを作ったり、見たりするのも面白いですね。

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