秋の花、アマランサス・ケイトウ・ツルウメモドキ

 アマランサス(写真中央のピンクの花)が入荷しました。ケイトウ(鶏頭)・リンドウ(竜胆)・ツルウメモドキ(蔓梅擬) ・アマランサス等、秋の花づくしです。

 今はまだ体感的にも季節的にも秋がそこまで深くなっていないので、紅葉感のある真っ赤な染雪柳は使わず、青々とした雪柳を使っています。秋の花の中にもまだ夏が残る、そんな季節感を表現してみました。

 アマランサスの花はマット基調と言いますか、光沢がありません。光沢が無い花は他にあまりなく、他の花との取り合わせでは一際目立つ存在となっています。また、独特の形状・質感もたいへん面白く、初めて見た方はたいてい驚かれる変わった花となっています。

 このアマランサスやケイトウは秋だけに見られる花です。これから秋が深まるにつれ、フォックスフェイスやウメモドキ等、秋ならではの花や実物がどんどん出てきます。

 先述のようにグリーンの枝物は雪柳。秋になるにつれ、このグリーンの雪柳に染色を施した「染雪柳」も出てきます。

 染雪柳を使うとガラリと印象が変わり、一気に秋らしくなってきます。ちなみに完全に紅葉(こうよう)してしまうと、日持ちが極端に悪くなります。このような生け込みの場合は最低でも一週間は保たせなければなりませんので、紅葉した葉を使うのではなく、染色した染雪柳等を利用します。

 ちなみに上記の写真の葉は、「ファーガス」。ブナの葉をプリザーブド処理したものです。プリザーブドのため、数年単位で品質が変わりません。もちろん、枝先を水に漬けなくとも大丈夫です。

 秋を表現したい場合は、このような処理をしたものを使って生け込んでいきます。

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長
 こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
 福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。

 2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
 そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。

 私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。

 皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。

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