春の花を使ったピンク系フラワーアレンジメント(ラウンド型)

春の花を使ったピンク系フラワーアレンジメント(ラウンド型)

「ラウンド型」とは?

 春の花を使ったピンク系フラワーアレンジメント(ラウンド型)をお作りしました。

 「ラウンド型」とはフラワーアレンジメントの一種で、その名の通り、球形または円形に近い形状をしています。このスタイルは、様々な角度から見ても美しいバランスが保たれていることが特徴です。

 ラウンド型アレンジメントはテーブルの中央に置かれることが多く、どの方向から見ても楽しめるため、結婚式やパーティーなどの特別なイベントによく用いられます。このスタイルは、花の種類や色を選ばずに使用できるため、多様な表現が可能で、幅広いシーンで人気があります。

春の代表的な花材: 桜とスイートピー

 春の花として代表的な花材は桜とスイートピー。今回、桜は東海桜を使用しています。桜にもいくつかの種類があり、主に流通するものに「東海桜」「吉野桜」「敬翁桜」などがあります。

 桜によって枝ぶりや花の付き方、色合いなども違っており、下の写真左側の吉野桜を使った生け込みと右側の東海桜を使った生け込みでは、また雰囲気も変わってきます。

 東海桜は真っ直ぐな枝ぶりと薄いピンク色の花が咲くのが特徴的です。梅のようにやや脇枝が多いのも特徴ですが、アレンジに使用する際に脇枝が余りにも伸びている場合は、その枝をカットしながら生け込んでいきます。

ピンク系アレンジメントに使用する特別な薔薇

 今回、薔薇は2種類使用しました。一輪薔薇は静岡県大井川産の「ミィーティア+」、スプレーバラは愛知県のJAひまわりバラ部会の方々が作った「マランジュ」。いずれもワインレッドのようなきれいな色合いのバラです。

 「ミィーティア+」は生産量が少なく、私も見たことがない薔薇でしたが、市場にてあまりのシックな色合いに一目惚れをして競り落としてみました。「ミィーティア+」も「マランジュ」も濃い色合いの薔薇です。アレンジに使用する際には、他の花材を相対的に薄めの淡い色にし、その濃い色合いの薔薇を引き立てるように花材の組み合わせを考える必要があります。

ジャパンフラワーセレクション受賞のトルコキキョウ「クリスハート」

 トルコキキョウは静岡県産の「クリスハート」。このトルコキキョウはジャパンフラワーセレクション受賞品種でもあり、淡い色合いがきれいな八重のトルコキキョウです。

 トルコキキョウは産地が移動する代表的な品種であり、南は沖縄から北は北海道まで、季節毎に産地が移っていきます。現在は温暖な静岡県や熊本県での生産・出荷が盛んですが、2月頃から沖縄県産の露地物(平張りハウスを含む)が出始めてきます。

珍しい花材「リグツ」の魅力

 桜の脇にあるピンクの花材は愛知県の本田さんが作ったアルストロメリア「リグツ」。下の写真は色違いのリグツです。このリグツ、生産者が全国でも本田さんぐらいしかいないため、生産量が極めて限定される花材となります。

 非常に繊細で、簡単に枝が折れてしまうため、取り扱いが難しい花材です。このリグツの透き通った感じは他の花材では表現できません。流通時期は1月中旬から2月いっぱいぐらいまでの、極めて出荷時期が限定される、珍しい花材です。

春の花を使ったアレンジメントの完成と価格

 今回は、春の花を使ったピンク系フラワーアレンジメントをお作りしました。ちなみに税込み5500円の商品となります。淡い色合いを中心に、ポイントで濃い色合いの薔薇を使ってお作りしました。

 季節限定の花材です。プレゼントやお祝いに春の花を使ったフラワーアレンジメントもいいものですね。

使用花材

・アルストロメリア(2種類、リグツ含む)・大輪ガーベラ・スイートピー・一輪薔薇(ミィーティア+)・スプレーバラ(マランジュ)・デルフィニウム シネンシス・レザーファン・東海桜・ドラセナ(アトムピンク)

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長
 こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
 福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。

 2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
 そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。

 私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。

 皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。

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