【PCCS対応】花のトーン一覧
PCCSのトーン番号に対応する花をまとめました。実際に筆者が撮影し、配色カードにて測定を行ったものとなります。個体差・産地差により、入手された同じ種類の花とトーン(番号)が違う可能性もありますので、その点はご容赦下さい。
「PCCS(Practical Color Co-ordinate System:日本色研配色体系)」は1964年に日本色彩研究所によって開発されたカラーシステムです。
PCCSについて詳しくは、日本色研事業株式会社のホームページをご覧下さい。
なお、PCCSのトーン表を含めた著作権は日本色研事業株式会社様が保有しております。フラワーショップ アリスでは、PCCSの用語等を使用するに当たり、日本色研事業株式会社様に許諾申請を行い、著作権の範囲において、正式な許諾を得たことを合わせてご報告いたします。
【PCCS対応】花のトーン一覧
v(ビビッド):高彩度 ※純色
・v=vivid
・純色。白や黒を含まず、最も鮮やかな色。高彩度(9s=9Saturation)。
・トーンイメージ:鮮やかな 派手な いきいきとした 目立つ

v1
ぽんぽんガーベラ。鮮やかな紫みの赤。(1:pR)

v2
ダリア「ガーネット」。鮮やかな赤。(2:R)4R 4.5/14
(類似慣用色名)
・ポピーレッド=あざやかな赤。4R 5/14 赤のポピーの色。

v3
一輪バラ「ファーストエディション」。鮮やかな黄みの赤。(3:yR)

v4
ピンクッション。鮮やかな赤みのだいだい。朱色。(4:rO)

v5
ラナンキュラス「ポンポンガーフィールド」。鮮やかなオレンジ。だいだい色。(5:O)

v6
鈴バラ。鮮やかな黄みのだいだい。(6:yO)

v7
ひまわり「東北八重」。和名「山吹色」。鮮やかな赤みの黄。(7:rY)
2Y 7.5/13
(類似慣用色名)
・鬱金色(うこんいろ)=つよい黄 2Y 7.5/12 たくあんの着色、カレー粉の原料であるショウガ科のウコンの根で染めた黄。

v8
ラナンキュラス「キティラ」。鮮やかな黄色。(8:Y)5Y 8/13
(類似慣用色名)
・ジョンブリアン=あざやかな黄。5Y 8.5/14 フランス語で「輝かしい黄色」を意味する色名。

v9
一輪バラ「レモンフォセット」。緑みの黄。(9:gY)

v10
トルコキキョウ。鮮やかな黄緑。(10:YG)

v11
七立栗。鮮やかな黄みの緑。(11:yG)

v12
スキミア。鮮やかな緑。(12:G)

v13
ガジュマル。鮮やかな青みの緑。(13:bG)

v14
鮮やかな青緑。(14:BG)5BG 4.5/10.0
(類似慣用色名)
・ピーコックグリーン=あざやかな青緑。7.5BG 4.5/9 孔雀の羽の緑色のような色。

v15
鮮やかな青緑。(15:BG)

v16
鮮やかな緑みの青。(16:gB)

v17
青バラ「ベンデラブルー」。鮮やかな青。(17:B)10B 3.5/10.5
(類似慣用色名)
・セルリアンブルー=あざやかな青。9B 4.5/9 もともとはスカイブルーの一種。コバルト化合物から美しい青の絵の具が生産されるようになり、この色名が付いた。

v18
リンドウ「サカタM3-32」。青。(18:B)

v19
アイリス。鮮やかな紫みの青。慣用句名:群青色。(19:pB)

v20
デルフィニウム シネンシス。鮮やかな青紫。バイオレット。(20:V)

v21
アスター「ボブバイオレット」。鮮やかな青みの紫。和名:菖蒲色。(21:bP)

v22
サントリーの遺伝子組み換えカーネーション「ムーンダストシリーズ」の一つである「プリンセスブルー」。紫色。(22:P)

v23
スカピオサ。赤みの紫。(23:rP)

v24
マゼンダ色の薔薇「ミーティア+」。鮮やかな赤紫。(24:RP)
b(ブライト):高彩度・高明度 ※明清色
・b=bright(明るい)
・純色(v)に白を少量混ぜた明清色。澄んだ調子の明るいトーン
・トーンイメージ:健康的な 陽気な 華やかな

b2
スプレーバラ「コーラルリング」。明るい赤。慣用色名:珊瑚色。洋名:コーラルピンク。4R 6.0/12
(類似慣用色名)
・韓紅花(からくれない)=あざやかな赤。1.5R 5.5/13 呉から渡来した染料。平安時代からの伝統的な色名。

b4
スプレーバラ「ベイブ」。明るい黄赤。10R 6.5/11.5
(類似慣用色名)
・黄丹(おうに)=つよい黄赤。10R 6/12 紅花とクチナシで染めた色。皇太子の礼服とされ、臣下の服色としては使えない禁色とされていた。

b6
ラナンキュラス「エレガンス ジャロット」。明るい黄みのだいだい。8YR 7.5/11.5
(類似慣用色名)
・ゴールデンイエロー=つよい赤みの黃。7.5YR 7/10 ルネッサンス盛期の絵画では、黄金の輝きに黄色の絵の具が使われた。

b8
ミモザ(ギンヨウアカシア)の花の部分=明るい黄色。

b10
麦。明るい黄緑。3GY 7.0/10.0
(類似慣用色名)
・鶸色(ひわいろ)=つよい黄緑。1GY 7.5/8 黄緑色をした小鳥のヒワの羽の色。
・シャトルーズグリーン=明るい黄緑。4GY 8/10 シャトルーズ修道院で作られたリキュールが色名の起源。

b12
明るい緑。3G 6.5/9.0
(類似慣用色名)
・ミントグリーン=明るい緑。2.5G 7.5/8 ミント=ハッカ。ハッカの油から作った酒の色。

b14
染めたかすみ草。明るい緑みの青。

b16
明るい緑みの青。

b18
特殊な染料を吸わせたブルーの胡蝶蘭「ブルーエレガンス」。明るい青。3PB 5.0/9.0

b20
トルコキキョウ「NFラベンダー」。明るい青紫。9PB 5.0/10.0
(類似慣用色名)
・ウィスタリア=あざやかな青紫。10PB 5/12 wisutaria=藤の英語名。

b22
サントリー遺伝子組み換えカーネーション「ライラックブルー」。明るい紫。

b24
一輪薔薇「フィスタ」。明るい赤紫。
s(ストロング):高彩度・中明度 ※中間色
・s=storong(強い)
・純色(v)に灰色を少量混ぜ、彩度が少し下がった中間色。しかしながら、純色(v)と同様な鮮やかな色調
・トーンイメージ:くどい 動的な 情熱的な

s2
スカシユリ「ブラックストーン」。つよい赤。

s24
赤菊。つよい赤紫。
dp(ディープ):高彩度・低明度 ※暗清色
・dp=deep(濃い)
・純色に黒を少量混ぜた暗清色。澄んだ暗い色調。
・トーンイメージ:深い 充実した 伝統的な 和風の

dp2
赤バラ「レッドジャイアント」。濃い赤色。

dp4
ディスバッドマム「イグニス」。暗い黄みの赤。10R 3.0/6.0

dp6
ひまわり「サンリッチマロン」。暗い黄赤。8YR 3.5/6.0
(類似慣用色名)
・ローシェンナ=つよい黄赤。4YR 5/9 イタリアのシエンナ土を絵の具の原料にした。

dp8
暗い黃。5Y 4.0/5.5

dp10
アンスリウム。暗い黄緑。3GY 3.5/5.0

dp12
若松。濃い緑。3G 4.0/8.5
(類似慣用色名)
・常磐色(ときわいろ)=こい緑。3G 4.5/7 松や杉などの常緑樹の葉のような色。年中変わらない色。エバーグリーン。
・マラカイトグリーン=こい緑。4G 4.5/9 マラカイト=孔雀石。マラカイトの色。

dp14
こい青緑。5BG 3.5/8.0

dp16
5B 3.0/8.0

dp18
染めガーベラ(青の染料を吸わせたもの)。3PB 2.5/9.5

dp20
9PB 2.5/9.5

dp22
シクラメン「ラピスラズリ」。こい紫。7P 2.5/9.5

dp24
紫陽花「ディープパープル」。濃い赤紫。
lt(ライト):中彩度・高明度 ※明清色
・lt=light(浅い)
・純色に白を混ぜた、澄んだ調子の明るい色調。
・トーンイメージ:澄んだ さわやかな 子どもっぽい 楽しい

lt2
一輪バラ「フォセット」。うすい赤。4R 7.5/12.0
(類似慣用色名)
・珊瑚色=明るい赤。2.5R 7/11 珊瑚の装飾品などで珍重されたピンクの色。

lt4
アスター「ボブサーモン」。うすい赤みのだいだい。
10R 8.0/11.0

lt6
一輪バラ「カルビジューム」。うすい赤みの黄。8YR 8.5/11.5

lt8
スプレーバラ「カタリナ」。うすい黄色。5Y 9.0/11.0
(類似慣用色名)
・刈安色(かりやすいろ)=うすい緑みの黄。7Y 3.5/7 奈良時代から黄の染色に用いられてきたイネ科の刈安草。
・ネープルスイエロー=つよい黄。2.5Y8/7.5 ナポリの黄という意味。

lt10
リュウカデンドロン。うすい黄緑。3GY 8.5/11.0
(類似慣用色名)
・黄蘗色(きはだいろ)=明るい黄緑。9Y 8/8 ミカン科のキハダの樹皮から染めた色。防虫効果があり、奈良時代から染め紙に用いられた。

lt12
スモークツリー。うすい緑。3G 8.0/9.0
(類似慣用色名)
・アップルグリーン=やわらかい黄みの緑。10GY 8/5 西洋でのリンゴの色名。

lt14
オレンジ一輪バラ「カルビデューム」に青の染料を吸わせたもの。うすい青緑。5BG 7.5/8.5

lt16
うすい緑みの青。5B 7.0/8.5
(類似慣用色名)
・新橋色=明るい緑みの青。2.5B 6.5/5.5 明治末から大正にかけて流行した、新橋の芸者衆が好んだ着物の色。

lt18
紫陽花「佳澄」。うすい青。3PB 6.5/10.0

lt20
紫陽花「スプラッシュ」。うすい青紫。9PB 6.5/10.0
(類似慣用色名)
・藤色=明るい青紫。10PB 6.5/6.5 藤の花の色。

lt22
スプレーバラ「スターリングセンセーション」。うすい紫。7P 6.5/10.0
(類似慣用色名)
・ライラック=やわらかい紫。6P 7/6 ライラックの花の色。

lt24
一輪バラ「リメンブランス」。うすい赤紫。5RP 7.0/10.5
(類似慣用色名)
・鴇色(ときいろ)=明るい紫みの赤。7RP 7.5/8 トキの翼の内側などの色。金世和装で流行。
・ローズピンク=明るい紫みの赤。10RP 7/8 紫みを帯びたピンクのバラの花にちなむ色名。
sf(ソフト):中彩度・中明度 ※中間色
・sf=soft(柔らかい)
・純色(v)に明るめの灰色を混ぜた中間色。穏やかで優しい雰囲気の色調。
・トーンイメージ:穏やかな ぼんやりした

sf2
トルコキキョウ。くすんだ赤。4R 6.0/6.5
(類似慣用色名)
・オールドローズ=やわらかい赤。1R 6/6.5 英語の色名にオールドという形容が付くと、古い、昔の、という連想から、くすんだ色、グレイッシュな色ということになる。

sf4
ラナンキュラス「フローラ」。くすんだ黄赤。10R 6.5/6.5

sf6
ファーガス。くすんだ赤みの黄。8YR 7/6
柑子色(こうじいろ)=明るい黄赤。5.5YR 7.5/9 平安時代から栽培されていたコウジミカンの実のような色。平安時代からの伝統的な色名。

sf8
白ウメモドキ。くすんだ黃。2Y 7.5/7

sf10
シュロの実。くすんだ黄緑。3GY 7.0/5.5
(類似慣用色名)
・リーフグリーン=つよい黄緑。5GY 6/7 木の葉の緑。リーフは木の葉のこと。草色のグラスグリーンとともに自然の黄緑色を表す色名。

sf12
3G 6.5/5.0

sf14
くすんだ青緑。5B 5.5/5.0
(類似慣用色名)
・ナイルブルー=くすんだ青緑。10BG 5.5/5 ナイル川の名前の色名。

sf16
5B 5.5/5.0

sf18
くすんだ青。3PB 5.0/5.5
(類似慣用色名)
・サックスブルー=くすんだ青。1PB 5/4.5 藍染めの名前。

sf20
サントリーが開発した遺伝子組み換え薔薇「ブルーローズ アプローズ」。くすんだ青紫色。

sf22
くすんだ紫。7P 5.0/5.5

sf24
一輪バラ「ハロウィン」。くすんだ赤紫。
d(ダル):中彩度・中明度 ※中間色
・d=dull(鈍い)
・純色(v)に暗めの灰色を混ぜ、彩度が下がった濁った調子の中間色。落ち着きのある色調。
・トーンイメージ:鈍い くすんだ

d2
オクラ。くすんだ赤。4R 4.5/6.5
(類似慣用色名)
・蘇芳(すおう)=くすんだ赤。4R 4/7 インド、マレー半島などを原産地とするマメ科植物の煎汁を染料として染めた色。奈良時代にすでに日本に渡来。
・テラコッタ=くすんだ黄みの赤。7.5R 4.5/8 イタリア語で焼いた土。

d4
柏葉紫陽花の葉。くすんだ黄赤。10R 5.0/6.5
(類似慣用色名)
・代赭(たいしゃ)=くすんだ黄赤。2.5YR 5/8.5 中国山西省の赭土(あかつち)の酸化鉄を使った絵の具の色。やがて、一般の酸化鉄を使った絵の具の通称になった。
・バーントシェンナ=くすんだ黄赤。10R 4.5/7.5 イタリアのシエンナ土を焼いて赤みのある褐色絵の具にした色。

d6
くすんだ赤みの黄。8YR 5.5/6.5
(類似慣用色名)
・琥珀色(こはくいろ)=くすんだ赤みの黄。8YR 5.5/6.5 植物の樹脂が化石になったもの。
・アンバー=くすんだ赤みの黃。8YR 5.5/6.5 アンバー(amber)=琥珀の意味。
・タン=くすんだ黄赤。6YR 5/6 樫(カシ)・楢などの樹皮から採取した汁はタンニン酸を含み、革をなめすのに使用した。タン革の色。

d8
豆柿。暗い赤みの黃。5Y 6.0/6.0

d10
暗い黄緑。3GY 5.5/5.5
(類似慣用色名)
・グラスグリーン=くすんだ黄緑。5GY 5/5 牧草の色。

d12
北米原産のコニファー「ブルーアイス」。くすんだ緑。3G 5.0/5.0
(類似慣用色名)
・緑青色(ろくしょういろ)=くすんだ緑。4G 5/4 銅の錆のような緑色。

d14
くすんだ青緑。

d16
くすんだ緑みの青。5B 4/5
(類似慣用色名)
・納戸色=つよい緑みの青 4B 4/6 納戸の暗がりの色など諸説あり。江戸時代の代表的な藍染めの青の色名。

d18
くすんだ青。3PB 3.5/5.5
(類似慣用色名)
・縹色(はなだいろ)=つよい青。3PB 4/7.5 藍染めの代表的な青。

d20
くすんだ青紫。9PB 3.5/5.5
(類似慣用色名)
・江戸紫=こい青みの紫。3P 3.5/7 紫を染める紫草は武蔵野でよく知られていた。

d22
くすんだ紫。
(類似慣用色名)
・古代紫=くすんだ紫。7.5P 4/6 江戸紫に対して、伝統的な昔ながらの紫。

d24
バラ「コートダジュール」。くすんだ赤紫。
dk(ダーク):中彩度・低明度 ※暗清色
・dk=dark(暗い)
・純色に黒を混ぜた暗清色。澄んだ調子の暗い色調。
・トーンイメージ:大人っぽい 丈夫な 円熟した

dk2
ひまわり「プロカットレッド」。暗い赤。4R 2.5/6.0
(類似慣用色名)
・マルーン=暗い赤。5R 2.5/6 スペイン産の栗の名前がフランス語でマロン。英語でマルーン。

dk4
暗い黄赤。10R 3.0/6.0
(類似慣用色名)
・鳶色(とびいろ)=暗い黄みの赤。7.5R 3.5/5 トンビの羽の色。
・海老茶(えびちゃ)=暗い黄みの赤。8R 3/4.5 葡萄の古名=えび。平安時代の「えびいろ」は山葡萄のような暗い赤紫のこと。近世に当て字の「海老」となった。
・弁柄色(べんがらいろ)=暗い黄みの赤。 8R 3.5/7 インド ベンガル地方の酸化鉄の色。江戸時代には広く用いられるようになった。

dk6
パフェオペディラム。暗い黄赤。8YR 3.5/6.0

dk8
暗い黄。5Y 4.0/5.5
(類似慣用色名)
・ローアンバー=暗い黄。2.5Y 4/6 イタリアウンブリア地方の土。ローは「そのまま」の意味。英米では家の壁の色によく用いられる。

dk10
暗い黄緑。3GY 3.5/5.0

dk12
ストレチアの葉。暗い緑。

dk14
マンゴーの実(表皮)。暗い青緑。5BG 2.5/4.5
(類似慣用色名)
・鉄色=ごく暗い青緑。2.5BG 2.5/2.5 藍染で出される色の中でも緑みの濃い青に対して適当な色がないことから広く用いられた色名。明治中期頃から大正にかけて大流行し、番頭や手代の前掛けの色に用いられた。鉄を加工した南部鉄器などにみられる黒に近い色合い。

dk16
5B 2.5/4.5

dk18
3PB 2.0/5.0

dk20
ビバーナム「テイナスレッド」。暗い青紫。

dk22
黒ほおずきの陽表(ひおもて)。7P 2.0/5.0

dk24
芽吹き木苺の陽表(ひおもて)。暗い赤紫。
p(ペール):低彩度・高明度 ※明清色
・p=pale(薄い)
・純色に白を多量に混ぜた明清色。低彩度だが、淡くて明るく、澄んだ色調。
・トーンイメージ:軽い あっさりした 弱い 優しい 淡い かわいい

p2
ディスバッドマム「セイフォリア」。うすい赤。4R 8.5/2.0

p4
スプレーバラ「チアガールアプリコット」。うすい赤みのだいだい。10R 8.5/2.0

p6
スプレーバラ「シトラスジュエル」。うすい黄みのだいだい。8YR 9.0/2.0
(類似慣用色名)
・エクルベイジュ=うすい赤みの黃。7.5YR 8.5/4 未加工の羊毛のような色。

p8
スプレーバラ「クリーミーエデン」。うすい黄色。5Y 9.0/2.0

p10
トルコキキョウ。うすい黄緑。3GY 9.0/2.0

p12
一輪バラ「グリーンフィールド」。うすい緑。3G 8.5/2.0

p14
スパニッシュモス。うすい青緑。5BG 8.5/2.0

p16
うすい緑みの青。5B 8.5/2.0
(類似慣用色名)
・甕覗き(かめのぞき)=やわらかい緑みの青。4.5B 7/4 ごく薄い藍染めの青。糸や布が藍がめをちょっと覗いただけという意味。

p18
紫陽花「万華鏡」。うすい青。3PB 8.0/2.0

p20
デルフィニウム「プロキオン」。うすい青紫。9PB 8.0/2.0

p22
一輪バラ「バウンティウェイ」。うすい紫。7P 8.0/2.0

p24
紫陽花「コットンキャンディー」。うすい赤紫。6RP 8.5/2.0
(類似慣用色名)
・桜色=ごくうすい紫みの赤。10RP 9/2.5 山桜のような淡いピンク。古今和歌集にも登場。
ltg(ライトグレイッシュ):低彩度・中明度 ※中間色
・ltg=light graush(明るい灰みの)
・純色に明るめの灰色を混ぜた中間色。落ち着いた印象ながらも柔らかみのあるトーン。
・トーンイメージ:明るい灰みの 落ち着いた 渋い おとなしい

ltg2
4R 7.0/2.0

ltg4
10R 7.0/2.0

ltg6
8YR 7.5/2.0

ltg8
5Y 7.5/2.0

ltg10
3GY 7.5/2.0

ltg12
緑みの灰色。3G 7.0/2.0

ltg14
ドライ状態のミモザの葉。5BG 7.0/2.0

ltg16
苔梅。明るい緑みの青の灰色。5B 7.0/2.0

ltg18
エリンジューム。明るい青みの灰色。3PB 6.5/2.0

ltg20
9PB 6.5/2.0

ltg22
7P 6.5/2.0

ltg24
6RP 7.0/2.0
g(グレイッシュ):低彩度・中明度 ※中間色
・g=graysh(灰みの)
・純白に灰色を混ぜてできる彩度が下がった濁った調子の色調。
・トーンイメージ:濁った 地味な

g2

g4
灰みの黄赤。2.0YR 3.0/4.5
(類似慣用色名)
・檜皮色(ひわだいろ)=暗い灰みの黄赤。1YR 4.3/4 檜の樹皮のような茶色の色名。黒みのある蘇芳の色。平安時代以来の伝統的な色名。

g6
灰みの黄みのだいだい。8YR 4.5/2.0
(類似慣用色名)
・朽葉色(くちばいろ)=灰みの赤みを帯びた黄。10YR 5/2 朽ちた落ち葉のような色。
・茶鼠=黄赤みの灰色。5YR 6/1 華美を禁じられた江戸時代、四十八茶百鼠として大流行し、粋とされた色。

g8
雲龍柳。灰みの黄。

g10
熟す前の南天。灰みの黄緑。2.5GY 3.5/3
(類似慣用色名)
・海松色(みるいろ)=暗い灰みの黄緑。9.5Y 4.5/2.5 万葉集にも出る海藻の一種。オリーブグリーンの色合い。

g12
ボトルツリー。緑みの灰色。3G 4.0/2.0
(類似慣用色名)
・利休鼠=緑みの灰色。2.5G 5/1 抹茶の連想から、利休は緑みのある色の修飾語となる。利休と付く色はすべて渋い緑みの色。

g14
5BG 4.0/2.0

g16
5B 4.0/2.0

g18
3PB 3.5/2.0

g20
9PB 3.5/2.0

g22
紫みの灰色。7P 3.5/2.0

g24
6RP 4.0/2.0
dkg(ダークグレイッシュ):低彩度・低明度 ※暗清色
・dkg=dark graysh(暗い灰みの)
・純色に黒を大量に混ぜた暗い暗清色。彩度と明度が最も低い。
・トーンイメージ:陰気な 重い 固い

dkg2
カラー「カントール」。暗い灰赤。慣用句名:ボルドー。4R 2.0/1.5
(類似慣用色名)
・バーガンディー=ごく暗い紫みの赤。10RP 2/2.5 フランスのブルゴーニュ産の赤ワインのような色。

dkg4
10R 2.0/1.5

dkg6
ごく暗い黄。8YR 2.5/1.5
(類似慣用色名)
・煤竹色(すすたけいろ)=赤みを帯びた黄みの暗い灰色。9.5YR 3.5/1.5 煤けて赤黒くなった煤払いの竹のような色。
・バーントアンバー=ごく暗い赤みの黄。10YR 3/3 アンバー(umber)はイタリアのウンブリア地方の英語名。ウンブリアの土を焼いて、暗褐色にした絵の具の色。

dkg8
5Y 2.5/1.5

dkg10
3GY 2.5/1.5

dk12
ごく暗い緑。3G 2.0/1.5
(類似慣用色名)
・ボトルグリーン=ごく暗い緑。5g2.5/3 緑色のガラスの瓶。薬瓶などにも普及。

dkg14
5BG 2.0/1.5

dkg16
5B 2.0/1.5

dkg18
ごく暗い青。3PB 1.5/1.5
(類似慣用色名)
・ミッドナイトブルー=ごく暗い紫みの青。5PB 1.5/2 真夜中の青。

dkg20
スイートフレグランスの葉。ごく暗い紫みの青。

dkg22
7P 1.5/1.5

dkg24
6RP 2.0/1.5
ホワイト
・最も明度の高い無彩色
・トーンイメージ:清潔な、冷たい、新鮮な

W
ダリア「かまくら」。N9.5
ライトグレー
・白に黒を少量混ぜた中高明度の無彩色

Gy-8.5
N8.5

Gy-7.5
N7.5
ミディアムグレー
・白と黒を混ぜ合わせた中明度の無彩色
・トーンイメージ:スモーキーな、しゃれた、寂しい

Gy-6.5
銀ホーリー。N6.5
(類似慣用色名)
・銀鼠(ぎんねず)=明るい灰色。N6.5 江戸時代の無彩色を代表する色名は、灰色ではなく鼠色。銀は白に近い灰色の色名に。

Gy-5.5
N6.5

Gy-4.5
N4.5
ダークグレイ
・黒に白を少量混ぜた中低明度の無彩色

Gy-3.5
N3.5
(類似慣用色名)
・スレートグレイ=暗い灰色。2.5PB 3.5/0.5 西洋で屋根の瓦として使われる、粘板岩の薄板スレート。

Gy-2.5
N2.5
ブラック
・最も明度の低い無彩色
・トーンイメージ:高級な、シックな、締まった、おしゃれな、フォーマルな

Bk
黒ほおずき。N1.5
(類似慣用色名)
・ランプブラック=黒 N1 人類が発見した真っ黒な黒色絵の具の原料は、炭素そのもののような煤。ランプブラックは煤から取られた黒。炭素のカーボンブラックと同類。
補足説明
PCCSでの表記
※色相=Hue
※明度=Lightness
1.5~4.0=低明度、4.5~6.5=中明度、7.0~9.5=高明度
※彩度=Satulation
1s~3s=低彩度、4s~6s=中彩度、7s~9s=高彩度
※三属性による色の表示
(例)純色の赤→2:R-4.5-9s(色相記号ー明度ー彩度)
マンセル表色系の表記
※色相=Hue
R,Y,G,B,P=原色(一次色)
※明度=value
※彩度=chroma
色の表示法=色相 明度/彩度=H V/C
補足:トーンイメージまとめ
・v=目立つ、冴えた、いきいきとした、派手な
・b=陽気な、明るい、健康的な、華やかな
・lt=子どもっぽい、かわいい、浅い、さわやかな
・p=薄い、女性的な、あっさりした、軽い、弱い
・sf=穏やかな、ぼんやりした
・ltg=渋い、落ち着いた、おとなしい、明るい灰みの
・d=鈍い、中間色的な、くすんだ
・g=濁った、灰みの、地味な
・dp=伝統的な、濃い、充実した、深い
・dk=丈夫な、大人っぽい、円熟した
・dkg=固い、重い、男性的な
・w=新鮮な、清潔な、冷たい
・Bk=締まった、フォーマルな、シックな
・Gy○○=寂しい、スモーキーな、しゃれた
まとめ:花の色相分布についての筆者の考え
花に関しては、v(ビビッド)・b(ブライト)・lt(ライト)・P(ペール)・S(ストロング)の種類が非常に多い印象です。ただし、v13~v17といった青みがかった色合いの花材はほとんどなく、あっても非常に限られた品種となります。
またdk(ダーク)に代表される暗清色も無くはないのですが、流通量は少ないです。
中間色のd(ダル)のようなアンティーク調の花材も少ないのですが、こちらは注文対応すれば、バラの一部などは入荷できる状況です。
トーンイメージである
・v「鮮やかな 派手な いきいきとした 目立つ」
・b「健康的な 陽気な 華やかな」
・lt「澄んだ さわやかな 子どもっぽい 楽しい」
・p「軽い あっさりした 弱い 優しい 淡い かわいい」
・S「くどい 動的な 情熱的な」
が花に求められているイメージなのだと、色相分布をまとめての筆者の考えとなります。

逆に言うと、花として流通量が少ない色合い、例えば以下のトーンイメージのもの。
・ltg「明るい灰みの 落ち着いた 渋い おとなしい」
・g「濁った 地味な」
・dkg「陰気な 重い 固い」
こういった灰みの色合いは、服装では流通しており、実際に着用する人もいますが、花に関してはこういったイメージは求められていないといったことが分かります。
トーンイメージに沿ったアレンジなど
フラワーショップ アリスでは、下のアレンジの色合いのような、お客様のトーンイメージに沿ったアレンジなどをお作りできます。





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この記事を書いた人

- 代表取締役社長・1級色彩コーディネーター
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こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。
2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。
私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。
皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。
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