紫陽花の生け込みと水揚げの処理方法
本記事では、紫陽花の美しさを長く続けるための水揚げと生け込みのテクニックをご紹介します。
特に紫陽花は水揚げに特徴があり、適切な手順を踏むことで、10日ほど鮮やかな状態を保つことが可能です。
この記事を通じて、紫陽花の切り花をより長く、より美しく鑑賞するためのコツを身につけていただければ幸いです。
紫陽花の生け込みと水揚げの処理方法
紫陽花の水揚げの処理方法
紫陽花は水揚げに特徴があります。単純に切っただけ、或いは金槌(かなづち)で叩くだけでは、いまいち水の吸い上げが上手くいきません。そのため、このような方法で切り花の紫陽花を花瓶に挿しても、すぐに萎れてしまうなんてことが往々にしてあります。
紫陽花が水をよく吸い上げるためには、写真2の左側のようにナイフで長めに側面をカットし、更にその中の「ワタ」と呼ばれる白い部分を削り取ります。
写真2の右側がその「ワタ」を削り取った後になります。
更に縦に鋏で枝を割り、水の中に入れて30分以上置けば水をよく吸い上げます。
当店では殺菌成分も入った業務用の栄養剤を使用しているので作業はここまでとなりますが、このワタを取った後、殺菌をするために茎をコンロで1~2分ほど焼いて炭化させるのもいいと思います。
紫陽花の4種を使った生け込み
今回は柏葉アジサイなど、4種類の紫陽花を生け込みました。また、枝物として夏ハゼも使用しました。
庭にある紫陽花も、上記のようにワタを取って水揚げをするとよく水を吸い上げます。花瓶に挿して10日ほどは鑑賞できるかなと思います。
母の日にプレゼントした紫陽花も、庭に植え替え何年か経つと、大きな株になります。そんな状態になったら、何輪かを切って花瓶に生けてみるのもいいものですね。
是非試してみてください。
紫陽花の生け込みの注意点
切り花の紫陽花はかなり水を吸い上げます。今回の生け込みの場合、器にオアシスを詰めて更に水が2Lほど入りますが、1日で1L以上なくなっていました。
紫陽花を花瓶に生ける場合も、水の管理だけは気を付けて頂ければと思います。
6日後の生け込みの様子
先日(2020/7/2)に生けた生け込み、本日(2020/7/8)様子を見に行きましたが、ピンピンの状態でした。
上記の写真左側が先日(2020/7/2)撮影したもので、右側が本日(2020/7/8)の生け込み時に撮影しものです。
1週間経っても、ほぼ遜色ない状態です。
先日ご紹介した水揚げの処理方法での結果となります。
まとめ
下の写真のような感じで1本1本の紫陽花の「ワタ」をくり抜き、縦に鋏で割ってからの生け込み作成でした。
注意点としては先日もお伝えしましたが、紫陽花はとにかく水を吸い上げますので、水切れだけ気を付けて頂ければと思います。
この方法を使えば、庭にある紫陽花を切って玄関に飾っても、しばらく楽しめると思います。
是非楽しんでみてください。
なお、紫陽花の鉢物は5月の母の日前後に流通します。毎年、新品種が続々出てきますので、来年もお楽しみに。
35種類の紫陽花について、「【色別】紫陽花(あじさい)の種類いろいろ」にまとめてみました。
随時更新中です。よかったら見てみてください!
この記事を書いた人
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こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。
2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。
私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。
皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。
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