赤薔薇(バラ)34本花束の制作と発送
誕生日用に赤薔薇34本の花束を制作しました。今回は、この薔薇の花束を茨城県まで発送してほしいとのご要望でご注文を承りました。

今回は、産地と品種を厳選したフルオーダーメイドで薔薇の花束をお作りしました。
赤薔薇(バラ)34本花束の制作と発送

産地選定
まずは薔薇の選定から。赤薔薇にも多様な品種がありますが、今回は愛知県JAひまわりバラ部会の薔薇「ミルナ+」を使用しました。

赤薔薇「ミルナ+」は花そのもののボリューム感があり、赤薔薇単品花束にはベストであると判断しました。JAひまわりバラ部会へは何度も産地訪問で伺っていますが、特徴的なのは水耕栽培を行っている点。
赤薔薇の産地「JAひまわりバラ部会」
水耕栽培には多額の設備費がかかりますが、土耕と違い土からの病原菌が侵入しないため、切り花にした際の日持ちが土耕よりもいい点が上げられます。
下の写真は2015年に愛知県JAひまわりバラ部会にて撮影したもの。温度管理等も自動化されています。3枚目の写真で水耕栽培になっているのが、お分かりいただけるでしょうか?



JAひまわりバラ部会の特徴である水耕栽培
水耕栽培としては古くは1985年のつくば万博でトマト1株に1万個以上の実を付けて展示されていたのを思い出します。当時私は小学生で初めて茨城県に行きましたが、「水耕栽培」なるもののすごさを初めて実感した日でもありました。
薔薇の産地の多くは土耕での生産・出荷を行っていますが、先述のように愛知県JAひまわりバラ部会では水耕栽培を全面的に行っており、その品質の高さから赤薔薇「ミルナ+」の産地選定に至りました。
トゲの処理
次に制作へ。やはり薔薇ですので、無数のトゲとの格闘です。トゲ取り器を使いながら、丁寧にトゲの一つずつを取っていきます。ちなみに(トゲを)取ると言っても抜くのでは無く、トゲを逆方向に折るイメージです。

スパイラルに組む
続いて組んでいきます。スパイラル状に組んでいきますので、一定の慣れが必要です。
ちなみに組んだ後、下を切って揃えていきますが、写真に写っている薔薇の枝の末端、つまり切り口が変色しているのは「湯上げ」の跡です。



「湯上げ」とは、市場から到着した薔薇をそのまま水の張ったバケツに入れるのではなく、熱湯に切り口を10秒ほどつけてから水の入ったバケツに入れることです。
こうすることで、薔薇に十分水を吸わせ、切り花の日持ちを伸ばしています。
ラッピング
更にラッピング。保水処理を十分に行いながら、赤薔薇の花束にあったラッピング用紙を選定していきます。

花束の完成と梱包作業
花束の完成。この後、梱包作業に移っていきます。ちなみにグリーンの葉物はルスカス。八丈島産のものです。今回、ルスカスはサービスでお付けしました。

箱詰め作業。逆さまにならないように紐で固定しながらの梱包作業となります。


福島県から茨城県まではクロネコヤマトで1日で配送できますので、配達希望日の前日に制作を行い、発送します。保水処理も十分行っていますので、到着したときに水が下がっていたという状況は無いようにしています。

受け取った方もきっと驚かれ、喜ばれること間違いないと思います。花束の全国発送もできますので、ご安心下さい。
この記事を書いた人

- 代表取締役社長/1級色彩コーディネーター/UCアドバイザー
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こんにちは。福島県郡山市にあるフラワーショップ アリスの代表を務めております、菊地充智です。
元教員としての経験を活かしながら、色彩の専門知識を基に、お客様一人ひとりに寄り添った花づくりを行っています。
全国の産地を自ら訪問し、生産者の声を直接伺いながら、確かな品質と生産者の想いやこだわりが詰まった花を選んでご提供しています。
また、1級色彩コーディネーター/UC(ユニバーサルカラー)アドバイザーとして、色彩の理論に基づいた花束・アレンジメントのご提案や、色彩と花に関する情報発信にも力を入れています。
ブログ記事では、花の魅力や色彩などに関する知識を、できるだけ分かりやすくお届けしています。
ご覧いただいた皆様が、花や色彩の奥深さに興味を持つきっかけになれば嬉しく思います。
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