観葉植物でオフィスをリフレッシュ:白カビ対策と日常のケア
お客様から、ドラセナの管理の仕方についてメールを頂きました。ドラセナは、他社の花屋さんから届いたもので、新社屋移転御祝いに頂いたものだそうです。
新社屋の事務所内に置いておいたところ、何やら白いカビのようなものが発生したとのことで、メールを頂きました。
観葉植物でオフィスをリフレッシュ:白カビ対策と日常のケア
観葉植物(ドラセナ)の管理の問題点と問い合わせ
アリス様
いつもお世話になっております。突然のメールで失礼いたします。
弊社本社内に添付の観葉植物を置いておりますが、名前も知らず、管理もよくわからず本社社屋が新しくなってからずっと置いてあります。
最近土の周りに白いカビのような粉みたいなものがついていて今後どのように管理したらいいのかわからず、いつもお世話になっているアリス様に突然ではありますがお問い合わせさせていただきました。
お忙しいとは存じますがご教示のほど宜しくお願いいたします。
解決策の提案
メールと画像を拝見して、さっそく次のような返信を行ってみました。
○○様
いつもお世話になっております。フラワーショップ アリスの菊地と申します。
ご連絡ありがとうございます。お困りの事態を伺い、早速対応策をご提案させていただきます。
ご連絡いただいた観葉植物はドラセナの一種だと思われます。
この観葉植物につきまして、白い粉のようなものが土に見られるとのことで、これはカビの発生である可能性が高いです。
特にドラセナの場合、過湿が原因でカビが生じやすくなります。
以下の手順でカビの問題を改善していただければと思います:
- 通気性の改善:まずは植物の置かれている場所の通気性を確認してください。空気が滞ると湿度が高まり、カビが生えやすくなります。
- 土の表面を削る:カビが生えている土の表面を軽く削り取り、捨ててください。これによりカビの拡散を防げます。
- 水やりの調整:水やりは土の表面が乾いたことを確認してから行ってください。根元に直接水をかけず、鉢の底から吸水できるようにする方法も効果的です。
- 日光の確保:可能であれば、日光が直接当たる場所に植物を移動させることをお勧めします。光はカビの抑制に役立ちます。
お忙しい中恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
フラワーショップ アリス
菊地充智
その後の返信とやり取り
その後のメールのやり取りです。
いつもお世話になっております。早々のご返信ありがとうございます。
やはりカビなのですね。
観葉植物の置き場所が事務所内なので風通しは全くありません。
早速ご教示いただいた方法で管理いたします。また設置場所に関しても検討にいたします。
今後とも宜しくお願いいたします。
○○様
ご返信ありがとうございます。
事務所内でなかなか設置場所が難しい場合、1週間に1回程度の頻度でも大丈夫かと思いますが、1日中、外に出してみるのもいいかと思います。
外に出す場合は、夏場になると日差しで葉が焼ける場合がありますので、直射日光が当たらない場所がいいと思います。
また何かありましたら、お気軽にお申し付け下さい。
フラワーショップ アリス
菊地充智
ケーススタディ:フラワーショップ アリスのゴムの木
弊社では店舗の2台あるショーウインドウの間に、ゴムの木を置いています。3つのゴムの木はいずれも非売品となりますが、大きな鉢に植え替えたり、週に1回ほど屋外に出したりと、適時管理を行っています。
改めて振り返る光合成とLED照明
さて、光合成は中学校でも学習しましたが、具体的には良く分からない方も多いと思います。
光合成に最も効果的に利用される光の波長は約400nmから700nmの範囲にあります。具体的には、植物は主に青色光(約400nmから500nm)と赤色光(約600nmから700nm)を吸収して光合成を行います。
LEDライトも特定の波長の光を非常に効率的に発生させることができるため、植物の光合成に適しています。特にゴムの木は比較的低光量でも生育することができる植物であり、下の写真のようなLED照明からの光を受けている場合、ある程度光合成を助けています。
しかしながら、次のような問題点も浮かび上がります。
- LED照明の強度とスペクトル:ゴムの木が受けているLEDの強度や色(スペクトル)が光合成に適しているかどうかが重要です。主に赤と青の光が光合成に役立ちますが、植物の全体的な健康にはフルスペクトルの光が最適です。
- 照明の距離:LED照明が植物からどれくらい離れているかによって、光の強度が大きく異なります。LED照明がゴムの木から遠い場合、光の強度が十分でない可能性もあります。
ゴムの木の管理
上記で述べたように、ゴムの木は室内のLED照明下でもある程度の光合成を行うことは可能ですが、最適な成長と健康を確保するためには、光の質と量、環境条件を適切に管理することが重要だと考えています。
先述のように冬を除いて週に一回ほどは屋外に出し、水をたっぷり与えながら風に当て、間接的にではありますが日光に当てています。
こいったことを繰り返し行うことで、小さかったゴムの木もすくすくと成長し、土壌へのカビの発生等も防ぐことができています。
まとめ
白カビの発生は適切な管理が行われていないサインであり、通気性の改善、水やりの調整、日光の確保といった基本的なケアを見直すことが必要です。
特にオフィスの場合、風が通らない場所に置きっぱなしで管理するといった状況が起こりがちです。その場合でも、暖かくなったら週に一回ほど外に出して水をたっぷりと、葉にもかけて風に当てると、葉のツヤでさえも変わってきます。
また、夏場は直射日光が強すぎて葉が焼ける場合もあります。このような時期には、日陰の風通しの良い屋外に1日置くだけでも、だいぶ違ってきます。
この記事が観葉植物の管理に少しでも役に立ち、皆様のオフィスやお家の緑がより長く、美しく健康的に成長する手助けとなれば幸いです。植物と共に豊かな生活をお楽しみください。
この記事を書いた人
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こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。
2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。
私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。
皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。
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