【色別・本数別・品種別】薔薇(バラ)の花束いろいろ

 薔薇(バラ)はその美しさと香りから、世界中で愛される花です。特に、花束として贈る時には色や本数によってさまざまなメッセージを伝えることができます。

 今回は、色別・本数別・品種別のバラの花束について、その仕上がりの解説や写真を添えてまとめてみました。バラの花束を注文する際の参考にして頂ければ幸いです。

フラワー君

ねえ、知ってる?バラの花束って、色や本数によってそれぞれ違うメッセージを伝えるんだよ。例えば、赤いバラは愛情や情熱を象徴するんだって。

アリスちゃん

え、それってすごいね!だからバラの花束って特別なんだね。

フラワー君

それに、同じ赤でも品種によって色合いが違うんだよ!

アリスちゃん

品種によって色の違いがあるなら、自分の気持ちを伝えるのにぴったりのバラを選べるわね!それなら、贈る人のために一つ一つ丁寧に選びたいわ!

目次

【色別・本数別・品種別】薔薇(バラ)の花束いろいろ

赤バラの花束

赤バラ「ファーストエディション」20本の花束

 下の写真は赤バラ「ファーストエディション」20本を使った花束です。今回はかすみ草を使わず、ドラセナ「アトムピンク」を添えました。

 上から見るとこんな感じです。この「ファーストエディション」は赤バラの中でも独特の形をしています。朱色のパッとした明るい色合いも、目に飛び込んできます。

 部屋の花瓶に入れると、かなり部屋全体が明るくなる、そんな一品です。

赤の一輪バラ「レッドスター」20本と赤のスプレーバラ「レディラブ」10本の、合計30本を使った花束

 赤の一輪バラ「レッドスター」20本と赤のスプレーバラ「レディラブ」10本の、合計30本を使った花束。

 「レッドスター」の赤は明るめの色合いですが、一方で「レディラブ」は深みのある赤となります。
 
 明るめの赤一輪バラにボリューム感のスプレーバラを組み合わせ、より豪華さを際立たせています。

赤バラ「レッドジャイアント」40本を使った花束

 赤バラ「レッドジャイアント」40本の花束。グリーンのドラセナを入れて、ボリューム感を更にupさせています。

 赤バラ「サムライ」よりも明るい色合いでボリューム感もあり、フラワーショップ アリスでは積極的に取り扱っているバラの一つとなります。静岡県大井川(藤枝市)で作付けされています。

 今回はお客様のご要望で、ピンクのラッピングとリボンをお付けしました。

 ラッピングやリボンの色も指定できますので、お気軽にご相談下さい。(ラッピングやリボンはよほどの特殊な色合いでなければ、概ね対応できます。)

赤バラ40本とかすみ草2本を使った花束

 こちらは赤バラ40本とかすみ草2本を入れた花束。赤バラは静岡県大井川産の「レッドジャイアント」

 「レッドジャイアント」は他の赤バラ、例えば年間通して多く流通している「サムライ」等に比べ明るい色合いで、お勧めの品種となります。

 明るい色合いの赤バラなので、かすみ草と合わせると、パッと明るくなるような、華やかな雰囲気を醸し出します。

赤バラ「レッドジャイアント」50本を使った花束

 下の写真は静岡県大井川産赤バラ「レッドジャイアント」50本を使った花束となります。

赤バラ「ファーストエディション」70本とかすみ草5本を使った花束

 バラの節になりました。
 下の写真は、愛知県JAひまわりバラ部会の方々が生産したバラ「ファーストエディション」70本とかすみ草5本を使った花束です。

 上に掲載した赤バラ「ファーストエディション」20本の花束と同じ品種ですが、かすみ草が入る・入らないでもだいぶ印象が変わります。

 古希の御祝いとのことで、お客様からかすみ草と赤バラで作ってほしいとのご要望でお作りしました。

 赤バラ70本花束、かなりのボリュームです。古希の御祝いに薔薇の花束って、おしゃれですね。

 およそ15年ほど前を振り返ってみますと、赤バラは現在のようにここまで種類が多くなかった記憶があります。

 現在は、この「ファーストエディション」を含め、同じ赤バラといってもかなりの種類が生産されています。
 個人的には「ミルナ」と呼ばれる赤バラも好きですが、この朱色の「ファーストエディション」も、形状が独特で明るい色合いなので、当店では積極的に取り扱っています。

 ただし、この「ファーストエディション」は限定生産なので、通年で必ず入荷する訳ではありません。もちろん、品種にこだわらなければ赤バラは年間を通して必ず生産されていますので、その点はご安心ください。

赤バラを2種類使った100本の花束

 今回は2種類の赤バラを使用し、「サムライ」を60本、「アマダ+」を40本入れて100本花束をお作りしました。

 ブルーのラッピングとリボンで包むことで、赤色の美しさが一層引き立ちます。

 赤バラ「アマダ」はスペイン語で「最愛」を意味するそうです。非常に大きな花びら、豪華でボリューム感のある姿が特徴的です。

 赤バラ「サムライ」に比べ「アマダ+」は花びらの巻きが多いので、同じ赤バラでも「サムライ」を上部に、「アマダ+」を下部にすることで、花束のバランスを保ちながらお作りしました。

赤バラ「サムライ」を使った108本の花束①

 プロポーズ用108本・赤薔薇の花束。「108本」の数字を分解すると、「10(と)」「8(わ)」=永遠(とわ)にとなり、まさにプロポーズにふさわしい本数。

 今回は静岡県大井川産の赤薔薇「サムライ」を使ってお作りしました。「サムライ」は定番で人気のある品種。濃い赤色のボリューム感のあるバラで、花持ちもいいです。日本人の「サムライ・スピリット」に敬意を表して命名されたとのことです。

 身長160cmの女性が縦に持つと、こんな感じになります。

赤バラ「サムライ」を使った108本の花束②

 こちらもプロポーズ用108本薔薇の花束。

 160cmの女性が持つと、こんな感じです。重さは6kg以上!持つと結構ずっしりします。

 静岡県大井川産の赤バラ「サムライ」を使ってお作りしました。

ピンクバラの花束

ピンク一輪バラ「ライラ」を27本使った花束

 こちらはピンクバラ「ライラ」。誕生日用に年齢分の本数を入れてほしいとのお客様のご要望でお作りしました。
 今回は単品種のみのご要望でしたので、「ライラ」にドラセナを入れ、ボリューム感を出してお作りしました。

 「ライラ」は定番のピンクのバラです。濃いピンクですが、明るめの色合いで、大人の女性にぴったりです。

黄バラの花束

黄バラ「ロッシュ」12本とかすみ草の花束

 黄バラ「ロッシュ」12本とかすみ草、ドラセナを入れての花束。

 「ロッシュ」はきれいなレモン色の大輪バラです。黄バラは赤バラに比べてそれほど種類が多くありません。他に代表的な黄バラには「ゴールドラッシュ」などがあります。

スプレーバラ「マリンジュエル」を使った花束

 クリーム色のスプレーバラ「マリンジュエル」のみを使った花束。

 なんとこのボリュームでたったの15本のみ!スプレーバラの中でもかなりのボリューム感のあるバラです。

 このマリンジュエルは、愛知県JAひまわりバラ部会の方々が作ったものです。スプレーバラは一輪バラと違い、一本の枝に複数の花が付いているバラです。一輪バラに比べれば一つあたりの花の大きさは小さくなりますが、ボリューム感はかなり出せます。

黄バラ「ソラーレ」40本を使った花束

 黄バラ40本とハイブリッドスターチスを入れての花束。

 黄バラは静岡県大井川産の「ソラーレ」

 産地にはとにかくいいものを送ってもらいたいと伝えたところ、特上品が入荷しました。明るい色合いで、とにかくいいバラです。

 身長約160cmの女性が花束を縦に持つと、このぐらいの大きさです。ボリューム感、満点です!

オレンジバラの花束

オレンジ一輪バラ「カルビジューム」7本とオレンジスプレーバラ「サニーディ」4本、計11本の花束

 こちらはオレンジ一輪バラ「カルビジューム」7本とオレンジスプレーバラ「サニーディ」4本を使った、計11本の花束です。かすみ草の代わりに、ブルーファンタジアを少し入れてみました。

 オレンジの一輪バラ「カルビジューム」とオレンジのスプレーバラ「サニーデイ」は定番の品種です。オレンジバラと言ったらこの2種類が真っ先に連想されるほど。

 写真はこれから透明のセロファンとリボンを付ける前の段階のもの。これから透明のセロファンとリボンを付けて完成です。

複数の色のバラを組み合わせた花束

 黄バラ30本とピンクバラ10本を使った花束

 こちらは黄バラ30本とピンクバラ10本を使った花束。かすみ草やトルコキキョウも使っての制作です。

黄色・ピンク・赤・オレンジのバラ45本とかすみ草5本を使った花束

 オレンジのバラは静岡県大井川産の「ゴールデンハート」。赤バラも大井川産の「ブリランテ」。ピンクはJAひまわりバラ部会の「プライムチャーム」。黄色もJAひまわりバラ部会産の「イリオス」。
 
 かすみ草5本も使用し、なかなかのボリューム感と豪華さです。

赤・ピンク・黄色の3色のバラを使った53本の花束

 黄色のバラは明るい色合いの「ソラーレ」。

 ピンクは丸みの形状が特徴的な新品種「ポムグラニット」と人気のある「トレビス」。

 赤は明るい色合いの「レッドスター」と濃赤の「ブリランテ」。

 色合い的には3色ですが、グラデーションになるよう、合計5種類のバラを組み合わせてお作りしました。

100本のバラの花束

 続いてバラ100本花束。このバラ100本花束は、スプレーバラと一輪バラを混ぜてお作りしています。

 そして、かなりの大きさと重量!
 この花束のインパクト。きっと貰った方の印象にずっと残る、忘れられない思い出になると確信しています。

 バラの花束と言っても、組み合わせや本数でかなり印象が変わります。誕生日や記念日に、バラの花束もおすすめです。

ピンクバラ54本と赤バラ54本の計108本の花束

 プロポーズ用の108本の花束。赤バラ単品の108本花束とはまた違った印象です。

 バラは年間を通して流通していますが、季節によって価格が変動します。主に生産コストと(全国的な)需給が価格変動の要因です。

 3月の卒業式シーズンや母の日、クリスマスなどには全国的に需要が急増するため、バラ1本当たり概ね税込495円~605円となります。通常ですとバラは1本あたり概ね税込330円~440円です。

 また、冬は生産者が重油を使い、ハウス内を一日中18℃以上に保つなど生産コストが非常にかかるため、夏場に比べれば高くなります。ただ、冬場は夏場に比べ日持ちがしますので、価格が多少高くとも長く楽しめるメリットもあります。

 フラワーショップ アリスでは、「産地との連携」「産地との連携(福島編)」に記載したように全国の圃場に直接赴き、産地・生産者にこだわった仕入れを行っております。日持ちのする、良質な花材をご用意しておりますので、その点ご安心下さい。

 当店では一輪薔薇・スプレー薔薇を含め、生産地・生産者にこだわった、品質のいい薔薇を多数ご用意しております。お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

水耕栽培とバラ

 私が小学校4年生の頃に行ったつくば万博では、水耕栽培で育てられたミニトマトの巨大な木が、とにかく印象的でした。土耕と呼ばれる、畑で生産するのが当たり前の認識が変わった瞬間でした。

 現代のバラ生産は一部で水耕栽培が行われています。メリットとしては、土壌病害や害虫のリスクが低く、水と栄養素の管理が容易であること。デメリットとしては、施設の維持にコストがかかり、水や電力の供給が途切れるとすぐに植物が枯れてしまう可能性がある点です。

 産地訪問で伺った静岡県大井川のバラも愛知県JAひまわりバラ部会のバラも水耕栽培が行われています。フラワーショップ アリスではこれら産地に直接伺うことで、間違いのない品質のものが作られていることを確認し、お客様に安心して提供することに努めています。

 あらゆる価格帯のバラがいろいろな場所で売られていますが、やはりいいものはそれ相応のコストがかかっており、最終的な消費者であるお客様にご満足頂けるよう、フラワーショップ アリスでは品質にはとにかくこだわっています。

西洋のフラワーランゲージと花言葉

 18世紀から19世紀にかけてのヨーロッパ、特にイギリスではフラワーランゲージが発展しました。この時代には、花の種類や色によって様々な意味が割り当てられ、花言葉の辞典が作られるようになりました。この文化は世界中に広まり、現代の「花言葉」に繋がっています。

バラの本数の意味

 バラの本数の意味について、主なものをまとみてみました。これらの意味は一般的(注1)なものであり、地域や文化により異なる解釈があることをご了承ください。

(注1)西洋文化ではバラの本数による意味付けが一般的に認識されていますが、それが全ての地域や文化で同じように解釈される訳ではありません。アジアの一部地域では、特定の数字が縁起が良いとか悪いとか、特別な意味を持つとされているため、バラの本数による意味付けもそれに影響を受けることがあります。

バラの花言葉

 バラについての「花言葉」には、次のような意味合い(注2)があります。

(注2)これらの花言葉は絶対的なものではなく、国や文化により意味が異なることがあります。また、花束の中でバラの色を組み合わせることで、より複雑なメッセージを伝えることも可能です。尚、下の表は西洋のフラワーランゲージから発展した「花言葉」を基に一般的な意味合いをまとめたものです。

 フラワーショップ アリスでは、文化的な背景が違う西洋の花言葉にとらわれるよりも、もらう方をイメージし、相手に合った色合いを重視することをお勧めしております。

 更に色彩心理学なども活用することで、贈る相手の心に響く贈り物になると思います。贈り物にバラを選ぶ際は、バラに名付けられた意味合いよりも、そんな「心に響く色合い」を気にしてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長
 こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。
 福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。

 2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。
 そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。

 私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。

 皆さんが私の記事を通して、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。

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