【産地訪問】山形の生産者の圃場に伺いました

【産地訪問】山形の生産者の圃場に伺いました

 2025年2月21日から22日にかけて、山形県の百合生産者「千歳園」と進藤園芸さんの圃場に伺いました。

 詳細は「産地との連携~山形編~」に掲載しました。
 よろしければご覧下さい。

産地との連携~山形編~要約】

山形県山形市訪問(2025年2月21日~22日)

 4年ぶりに千歳園・進藤園芸を訪問し、百合生産の現状や今後について意見交換を実施。

  • 百合生産の世界情勢と日本の状況
    • 百合の球根はオランダが主要生産国で、日本も輸入に依存。
    • 近年は中国・ベトナム・台湾の需要増により、日本が球根を確保しづらい状況。
    • 希望品種・等級が入手困難になり、廃業する百合農家も増加。
    • 温暖化の影響で西日本での夏場の生産が厳しくなり、山形産の百合が関東圏で注目。
    • 温暖化による影響は果樹にも及び、九州のミカン栽培縮小や北海道でのリンゴ・サクランボ生産の増加も報告。
  • 山形の百合生産者・池野さんの取り組み
    • 年間約65万本(オリエンタル30万本、LA百合35万本)・70品種を生産する第一人者。
    • フラワーショップ アリスも昨年のお盆に400本を発注、的確な対応に信頼感。
    • 夏場の生産調整が難しい中、ハウス内の夜間温度をクーラーで20℃まで管理し、確実な出荷を実現。
  • 生産者・市場・生花店の連携
    • 池野さんは「生産者・市場・生花店がパートナーとして協力するべき」と提案。
    • フラワーショップ アリスもこの考えに賛同し、連携を深めながらお客様に満足してもらう商品作りを重視。

進藤園芸(2025年2月22日訪問)

  • 訪問先:山形県山形市・進藤さんの圃場
  • 生産品目:鉄砲百合・フリージア・アスター

1. 鉄砲百合の生産状況

  • 年間を通してフラワーショップ アリスでも積極的に使用
  • 全国的に生産量が減少傾向の中、作付けを増やしている進藤さんの存在が貴重
  • 収穫後は液肥に浸け、日持ちを向上させる処理を実施
  • 鉄砲百合は「種」または「球根」から生産可能だが、進藤さんはオランダ産の球根を使用
  • 日照不足や病気による生育不良の個体はロスとなり、廃棄率が5%を超えると経営が厳しくなる

2. フリージアの生産状況

  • 圃場のフリージアは3月の彼岸前に出荷予定
  • 黄色のフリージアのほか、白の「ホワイトベル」なども生産
  • フリージアは球根植物で、収穫後に球根を乾燥させ、半年後に再び植え付ける
  • 秀品のフリージアは「曲がりがなく、脇枝が分岐しているもの」として等級分けされる
  • 等級の判別には熟練の技術が必要

3. アスターの生産状況

  • 種から育て、芽が出た段階ではハウス内で管理
  • 成長後に圃場へ植え替え、6月下旬頃に出荷予定

4.その他

  • 進藤さんと鉄砲百合の活用方法や開花日数に関する意見交換を実施。
  • 2日間の訪問は非常に有意義なものとなり、池野さん・進藤さんに感謝。
  • 数年後の再訪を予定し、引き続きの連携を願う。

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長/1級色彩コーディネーター/UCアドバイザー
こんにちは。福島県郡山市にあるフラワーショップ アリスの代表を務めております、菊地充智です。
元教員としての経験を活かしながら、色彩の専門知識を基に、お客様一人ひとりに寄り添った花づくりを行っています。

全国の産地を自ら訪問し、生産者の声を直接伺いながら、確かな品質と生産者の想いやこだわりが詰まった花を選んでご提供しています。

また、1級色彩コーディネーター/UC(ユニバーサルカラー)アドバイザーとして、色彩の理論に基づいた花束・アレンジメントのご提案や、色彩と花に関する情報発信にも力を入れています。

ブログ記事では、花の魅力や色彩などに関する知識を、できるだけ分かりやすくお届けしています。
ご覧いただいた皆様が、花や色彩の奥深さに興味を持つきっかけになれば嬉しく思います。

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