夏ハゼと薔薇、そしてカトレアと

 枝ぶりのいい夏ハゼが入荷しました。夏ハゼは、ツツジ科の落葉低木です。
 夏ハゼは葉が多いため、生ける場合は思い切って葉を落とす作業が必要です。

 今回の生け込みも葉を整理していますが、あえて「枝を見せる」こともポイントになってきます。
 生け花ではもっと「厳しく」葉の整理を行いますが、今回は生け込みなので、そこまで葉を厳しくは整理していません。しかしながら、葉を全く整理しないで生けるのと、葉を整理して生けるのでは受ける雰囲気もまた変わってきます。

 夏ハゼは個人的に枝物の中で一番好きな花材ですが、この夏ハゼには思い切って濃いめの薔薇がよく合います。今回は愛知県JAひまわりバラ部会の方々が生産した「ライラ」という名の濃いめのピンクの薔薇を使用しています。

 カトレアはホルダーに入れて生けますが、実はちょっとしたコツがあります。ホルダーに入れて真っ直ぐ挿す(左側写真)とカトレアの表情が見えません。そこで、この柄の部分を折り曲げて(右側写真)、カトレアの表情が見えるように挿すと全体としてきれいに生けることができます。

 季節は初夏ですが、花屋は既に夏真っ盛りの花材に囲まれています。

夏ハゼ、バラ(ライラ)、ひまわり、カトレア、アンスリウム、ドラセナ、デルフィニウム シネンシス

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長
こんにちは。フラワーショップ アリスの代表取締役、菊地 充智と申します。福島県本宮市出身で、元々は教員として子どもたちの教育に尽力していました。その経験は私にとって大切な基礎となり、人と心を通わせる重要性や、強い絆を築くことの意味を深く理解させてくれました。

2007年、私は新たな挑戦としてフラワーショップ アリスに加わりました。それ以来、花々と共に日々成長し、お客様に最善のサービスを提供するために常に努力しています。そして、花の美しさとそれぞれの物語をより深く理解し、お客様に届けるため、全国の花の産地を訪れています。

私の経営理念は、お客様に最高の満足を提供し、常に改善と修正を行いながら、お客様にとってベストの選択を追求することです。この理念は、私が書く文章にも反映されています。

皆さんが私の記事を通じて、花の世界の美しさや、そこに込められた物語を感じ取っていただければ幸いです。それが私が記事を書く大きなモチベーションとなっています。どうぞよろしくお願いいたします。