春の代表的な花材、桜(吉野桜)
当地、福島県も桜が咲いてきました。
切り花として流通する桜には、啓翁桜(けいおうざくら)、東海桜、彼岸桜、吉野桜などがあります。
1月中旬頃から切り花の桜は流通しますが、1月頃は啓翁桜と東海桜、2月の中~下旬頃から彼岸桜、そして3月中旬頃から吉野桜と、同じ桜と言ってもその流通する種類が時期によって変遷していきます。
アレンジ等に使いやすいのは細身の直線の枝が多い彼岸桜となりますが、この吉野桜は枝振りが1本1本違い、大ぶりの枝が多いため、生け込み用途がメインの花材となります。細い枝の場合は鋏でも切れますが、このような大ぶりの枝を切る場合にはノコギリも使用します。
今回は、この吉野桜をメインに、カラー、ダリア、トルコキキョウ、グリーンのスノーボールを生け込みました。
また、葉物にはドラセナの他にキキョウランも使用しました。
トルコキキョウは、マンゴーアンティークと呼ばれる茶色の、非常にボリュームのある沖縄県産を使用しました。
以前生け込んだ東海桜とは、同じ桜といえども特性が違うため、雰囲気もまた変わってきます。
路上の桜が満開になってくるこの時期に、切り花としての桜の流通も終わりとなります。そして、いよいよ夏の花へと切り替わっていきます。