珍しい花材、芳香性オンシジューム「スウィートフレグランス」

 今日(こんにち)、市場で入荷する花材には様々なものがありますが、実は香りがする花材は相当少ない状況です。バラを取り上げてみましても、ごく僅かな品種に香りのするバラがあるだけで、そのほとんどが鼻を近づけてみましても香りがしません。

 品種として特有の香りがあるのは百合とかすみ草ぐらいでしょうか。それ以外の通年で扱う花材(切り花)を思い浮かべましても、特に特有の香りがする花材というものは思い付きません。

 さて、今回は枝ぶりのいいウメモドキを仕入れましたので、ウメモドキを主体に生け込みを行いました。下に垂れ下がっている茶色いランが、芳香性オンシジューム「スウィートフレグランス」です。

 スウィートフレグランスは滅多に入荷することがない珍しい花材です。静岡県大井川産のオンシジュームとなりますが、生産量が少ないため、当店でも年間に1~2回ほどしか取り扱いをしない花材となります。

 スウィートフレグランスが甘い香りなのは確かですが、ネットで検索して出てくるようなチョコレートの香りともまた違うような感じがします。今日、改めて香りを確認してみましたが、これと言って類似の香りが存在しません。

 希少品種の為、なかなか香りを確認する機会もないかと思われますが、もし機会がありましたら、香りを感じてみてください。甘い香りが漂ってきます。

 今回はウメモドキを中心に、白八重百合「アイシャ」、グリーンアナスタシア(菊)「ダークグリーン」、アルストロメリア、芳香性オンシジューム「スウィートフレグランス」、LA百合(進藤園芸)、はらん、ドラセナを生け込みました。

この記事を書いた人

菊地充智
菊地充智代表取締役社長・1級色彩コーディネーター
こんにちは。福島県郡山市にあるフラワーショップ アリスの代表を務めております、菊地充智です。
元教員としての経験を活かしながら、色彩の専門知識を基に、お客様一人ひとりに寄り添った花づくりを行っています。

全国の産地を自ら訪問し、生産者の声を直接伺いながら、確かな品質と生産者の想いやこだわりが詰まった花を選んでご提供しています。

また、1級色彩コーディネーターとして、色彩の理論に基づいた花束・アレンジメントのご提案や、色彩と花に関する情報発信にも力を入れています。

ブログ記事では、花の魅力や色彩などに関する知識を、できるだけ分かりやすくお届けしています。
ご覧いただいた皆様が、花や色彩の奥深さに興味を持つきっかけになれば嬉しく思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA